秋も終わりに近づき、そろそろ冬がやってきます。冬といえば鍋、年末年始など華やかな席も多くなってきますよね。
そんな冬に食べたいものといえば、蟹!
華やかな席にもギフトにもぴったりな蟹は、通販サイトで手軽に買うことができます。
でも、種類がたくさんあってどれを買ったらいいかわからなかったり、部位や加工方法も専門用語が多くて難しかったり…
実は、蟹は種類や部位によって味の傾向や食感がそれぞれ違うんです。
目的にあった自分好みの蟹を見つけられるように、一般的なカニ通販サイトで売っている蟹の種類と部位をわかりやすく解説します!
カニ通販で買えるカニの種類は、大きく分けて4種類
まずは蟹えらびの基本、蟹の種類について。
一般的に通販サイトで手に入れることができる蟹と、えらぶときのコツを紹介します。
タラバガニ
『蟹の王様』と呼ばれる迫力ある大きさが特徴。太くてプリプリした弾力ある食感で、満足感はピカイチ。とにかく蟹をお腹いっぱい食べたい人や、大勢で食べたい人にオススメの蟹です。
大きさ以外にも、ズワイガニや毛ガニが爪2本・脚8本なのに対して、タラバガニは爪2本・脚6本と2本少なく、その分身がぎっしり詰まっています。
(タラバガニは、厳密に分類するとヤドカリの仲間です。)
甲羅の中身は蟹味噌も少なく食べられるところがほとんどないので、蟹味噌も楽しみたい人は避けた方がいいでしょう。
ズワイガニ
長い手足が特徴で、「本ズワイガニ」「大ズワイガニ」「ベニズワイガニ」の3種類に分類することができます。
「本ズワイガニ」脚が細くて身も柔らかく、上品な甘みが特徴。
大ズワイガニは身が引き締まっていて硬く、甘さも控えめなのでしっかりした蟹の味を楽しめます。
ベニズワイガニは熱を加えると縮むのが特徴で、他の2種類に比べて小ぶりですが身は他の2種類よりもぎっしりつまっています。
■越前ガニ
ズワイガニの中で福井県沖でとれたオスの蟹。皇室にも献上される高級蟹で、繊細で高い甘みがあるのが特徴です。
■せいこガニ(せこガニ)
ズワイガニの中で福井県沖でとれたメスの蟹。漁期が1年間に約2ヶ月ほどしかない希少性のある蟹。
お値段もリーズナブルで比較的小ぶりですが、特徴は身よりも甲羅の中身。濃厚な蟹味噌と「赤いダイヤ」と呼ばれる内子、プチプチした食感の外子がたっぷりつまっています。
身もいいけど蟹味噌や内子も楽しみたい人にオススメの蟹です。
毛ガニ
全身が剛毛で覆われていて、脚は太くて短く甲羅が大きいのが特徴の蟹。
全体的に小ぶりで脚も短いですが、オススメできるのは甲羅の中身。甲羅には旨味成分がぎゅっと凝縮されていて、チーズのような濃厚でクリーミーな蟹味噌が楽しめます。
花咲ガニ
大きな棘で覆われていて、ハート形のような甲羅が特徴の蟹。加熱すると真っ赤に染まるので、見た目の華やかさから年末年始のめでたい1品や、珍しさからギフトにもオススメな蟹です。
身が厚く、油分が多いので濃厚でロブスターに似た独特な風味が楽しめます。
■若ガニ、堅ガニについて
蟹は脱皮をくり返す生き物です。
脱皮したばかりの蟹を「若ガニ」。脱皮を重ねて殻が硬くなり、身のつまり具合が8割以上の蟹を「堅ガニ」と言います。
通販サイトで買うときは、種類だけでなく、「堅ガニ」かどうかもチェックするのがオススメです。
カニの加工のどんな加工の種類があるの?
種類が決まったら、次は加工方法を確認しましょう。
蟹には色んな加工方法があり、食べやすさや用途、見た目などが変わってきます。ギフト用に向いている加工もあるので、目的に合わせた加工方法を選びましょう。
■生
その名の通り、茹でたりせず生のまま冷凍した加工方法。お刺身やしゃぶしゃぶなどにオススメです。
鮮度が重要なので、取り扱っている通販サイトはあまり多くありません。
■ボイル
蟹を茹でてすぐに食べられる状態にしたもの。狩漁後すぐに船上でボイルし冷凍する「船上ボイル」が一般的。
■カット
殻があらかじめカットされている加工方法。一部分だけ残したり、見栄えをよくしたりする色んな種類のカット方法があります。
■ポーション
甲羅の一部を残して身のまわりの殻がカットされているカット方法。蟹しゃぶで使う、持ち手になる殻が残っていて身はむき出しの状態のものをイメージするとわかりやすい。
■ハーフカットポーション
殻の表側の赤い部分だけをカットして、裏側の白い部分を残したカット方法。身が半分だけ見えている状態で、商品写真などにもよく使われているカット方法です。
■笹切カット
竹を切ったように殻を斜めにカットするカット方法。見栄えがよく綺麗なのでギフトにもオススメのカット方法です。
■むき身
殻が残っておらず全て除去してあり、ボイルされていてそのまま食べられる加工方法。手巻き寿司などにも使いやすく、一番食べやすい加工方法です。
■シュリンクパック
蟹の脚を綺麗に揃えて真空パックしてある加工方法。そのまま冷凍しやすく、綺麗にそろえて包装されているのでギフトとしてもオススメできます。
■姿
蟹をカットしたりせずそのままボイルしたもの。豪華さ、高級さはダントツなので年末年始やギフトなど、華やかな席にオススメです。
■フレーク
ボイルした蟹の棒肉や肩肉をむき身にし、細かくほぐしてフレーク状にした加工方法。
原型が残っておらず色んな部位を使用できるため、価格は安めに設定されていることがほとんど。蟹チャーハンなどほぐして料理に使う場合などにオススメです。
■ほぐし身フレーク
フレーク加工の中でも蟹の形状をある程度残したもの。
■フルシェイプ
右側か左側のどちらか一方の脚をまとめてセットにした加工方法。いくつかの蟹の脚を合わせたものではなく、1つの蟹からとれる脚をまとめている証拠でもあるので、通販サイトにおいては「訳あり品」などと区別する決め手にすることができます。
たくさんの加工方法があって迷いやすいですが、どんな料理に使うのか、ギフトにするのか、お皿にのせた盛り付け図を想像してから選ぶと迷いにくいのでオススメです。
蟹ってどんな部位が食べられるのか
食べられる蟹の部位として一般的なのは、やはり脚と甲羅の中身。しかし、実は脚にも場所によって名前がついていたり、味や食感にも違いがあるんです。
今回は「食べられる」部位と「食べられない」部位に分けて、蟹のいろんな部位について詳しく紹介します。
食べられる部位
■親爪
2つあるハサミのうち、右側の大きなハサミにつながる膨らんだ部分。チョキの手で蟹のハサミを表現したときの「手のひら」にあたる部分です。「利き手」と同じで蟹がよく動かす部分なので旨味が凝縮され、プリプリした食感が楽しめます。
■爪下
ハサミのある脚の親爪と甲羅の間の部分。さっぱりした淡白な味わいが特徴です。
■ボンボリ
ハサミのある脚の親爪と爪下の間のくびれた関節部分。繊細な味が特徴です。
■ラッキョ
ハサミのない脚の棒とナンバンの間の関節部分。身は少ないですが独特の食感が特徴で、ポーションの持ち手部分になることが多い部位です。
■ナンバン
ハサミのない脚の爪先とラッキョの間の部分。甘みが強いのが特徴です。
■棒(棒肉)
一番よく食べられる、いわゆる「蟹の脚」と言われる部分。一番太くて長く、ジューシーな肉質が特徴の部位です。
■肩肉
甲羅の裏側の胴体についている身の部分。しっかりした肉質でチャーハンの具や、いいダシがとれるのでお味噌汁にもオススメの部位です。
■小指
ハサミがついた脚を「親指」と考えたとき、一番離れた「小指」にあたる小さな脚。身はあまりありませんが、毛ガニやタラバガニは小指が折れていると正規品とは言えないなど、蟹の価値を左右する役割を担っています。
食べられない部位
■爪先
いわゆる先端のハサミの部分。
■甲羅
蟹味噌や内子を覆っている胴体の殻の部分。毛ガニやズワイガニの甲羅はお酒を注いで「甲羅酒」に利用することもできます。
■ふんどし(前掛け)
甲羅の裏側の脚の付け根部分。形が三角形に見えるのがオス、丸く見えるのがメス。
■ガニ
甲羅を外すと見える、灰色のヒダ。魚でいう「エラ」の部分にあたります。
まとめ
通販サイトで買える蟹の種類と部位は知っているものが多いですが、聞いたことのない種類や部位も意外にあり、非常に奥が深いのが「蟹」の世界です。
蟹の身や殻にはタウリンや亜鉛、ミネラル、ビタミンB12などが含まれています。高タンパク、低カロリーで体調が心配なこれからの季節にも優しい栄養価の高い食品です。
ぜひ、参考にして目的や好みに合った蟹を探してみてください。